皆さん今日は、珠下なぎです。
今日も来てくださって、ありがとうございます!
前回の記事では、鬼殺隊を支えている刀鍛冶の一族に、日本古来の鬼と共通点が多いことをお話ししました。
一方、主人公の炭治郎はどうでしょう?
炭治郎の実家の家業は炭焼きです。
実はこの炭焼きも、鬼のルーツである産鉄民に大きく関わっているのです。
なぜなら、古代より、製鉄の過程では木炭が欠かせない材料だったのです。
鉄は、自然界では鉄鉱石や褐色鉱物のように、酸化鉄の形で存在しています。
これを、炭素が主原料である木炭と一緒に高温にさらすと、酸化鉄は酸素を失って純粋な鉄となります。
一方、炭素は酸化鉄に含まれた酸素によって燃焼し、二酸化炭素になります。
このように、製鉄の過程に欠かせない木炭が炭治郎の実家の家業だった、というところも、日本古来の鬼との強い関連を示しているのです。
もうひとつ、炭治郎といえば火の神神楽。
炭焼きに火が必要だから、というのも理由として挙げられるのですが、鉄を産む炉は、「火処(ほと)」と呼ばれ、非常に大切なものとされました。
「ほと」は女陰を示す古語でもあります。
命を産む女性器と、鉄を産む炉は、いずれも生産の大切な場所として神聖視されたのです。
最後に、以前の記事でも書いたように、『鬼滅の刃』の聖地として一躍有名になった福岡県太宰府市の竈門神社は、古代大宰府の「『鬼』門封じ」として建てられた神社です。
竈門神社の建てられた宝満山は、修験道の聖地。
そして修験道の開祖といえば、役小角。鬼を使役したとされる人物です。
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このように、鬼殺隊の一員であり、『鬼滅の刃』の主人公である竈門炭治郎にも、日本古来の鬼との、深い結びつきが見てとれるのです。
対する『鬼滅の刃』に登場するところの鬼たちには、あまり日本の鬼を思わせる性格が付与されていません。
鬼殺隊の「刀」のような、特にこれといった武器も持ちません。
代わりに様々な特殊能力を備えており、「存在そのものが武器」と言えるかもしれません。
いかがでしたか?
次回の記事では、『鬼滅の刃』の鬼にのみ見られるある弱点を分析することにより、「鬼殺隊と日本古来の鬼の共通点」についてさらに考察したいと思います。
最後まで読んで下さってありがとうございました!