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高千穂旅行記③高千穂夜神楽編

はじめに

皆さん今日は、たまなぎこと珠下(たまもと)なぎです。今日も来て下さって、ありがとうございます!

さて、神話と鬼八の里・高千穂の旅第3回目。今回は神楽編です。

高千穂ときたら神楽! それではレポートです。

(1回目と2回目はこちら)

 

高千穂神楽とは

高千穂神楽、聞いたことがありますが、11月限定のイメージがありました。もしかして、決まった季節しか見られないのでは……と最初心配していました。

高千穂神楽Wikipediaよりざっと紹介。

 

高千穂神楽は毎年11月中旬から2月上旬にかけて、町内のおよそ20の集落でそれぞれ氏神を民家等に迎えて奉納される神楽の総称である。幸多き秋の実りに感謝し、来年の豊穣を祈願するため神々に33番の神楽を奉納する。(高千穂の夜神楽 - Wikipedia

 

え、やはり11月以降では? と思っていましたが心配は無用でした。現在は高千穂神社で夜8時から1時間程度、高千穂神楽33番のうち4番を観光客向けに披露してくれるのです!

ネットで予約も可能。これは嬉しい。

 

当日は電子チケットを見せるだけです。一人1000円。

一晩につき定員200人ですので、予約はお早めに。

演目は、

①手力雄(たぢからお)の舞

②鈿女(うずめ)の舞

③戸取(ととり)の舞

④御神躰(ごしんたい)の舞

でした。

 

手力雄(たぢからお)の舞

手力雄命はかの有名な、天照大神の天岩戸引きこもり事件(天照大神のが弟の素戔嗚尊の乱暴に怒って天岩戸に引きこもってしまい、世界が暗くなってしまった)の時、天照大神を引っ張り出した立役者の一人。

岩戸の前で天鈿女命が舞を舞い、神々が大騒ぎして天照大神の関心を惹き、天照大神のが岩戸のほんの少し開けて覗いたところを、岩戸の戸をぶん投げて天照大神を引っ張り出したという、怪力の神様です。

 

この舞では、神話と若干異なり、天照大神が隠れた岩戸がどこなのかを探し出すため、立ち止まって天照大神の気配を感じ取ろうと耳を澄ませたり、考え込んだりする様子が描かれます。

 

鈿女の舞

これはかの有名な天鈿女命の舞。

天鈿女命は、天照大神を引っ張り出すために天岩戸の前で巧みに舞い、天照大神の関心を惹きます。

これが神楽の起源だと言われています。

  

席が後方だったのではっきり分かりませんでしたが、舞手は男性でしょうか?

かつては「地元の長男に限られていた」ということ(001552879.pdf)ですので、男性なのかもしれません。情報をお持ちの方はお寄せください。

 

戸取の舞

いよいよ天照大神が隠れていた岩戸の場所が判明し、手力男の命が天岩戸を開く場面です。

 

頭上に持ち上げているのが天岩戸の扉。これは手力男によってぶん投げられ、信州まで飛んでいったと言われています。この舞の最大の山場です。

ここで天岩戸伝説にまつわる神楽は終わりです。

 

御神躰(ごしんたい)の舞

国生みの神として有名な伊弉諾命・伊邪那美命の二人が、酒を造って仲良く飲み、抱擁するというユーモラスな舞。

 

お互い酒を飲ませ合ったり、イチャイチャしたり(笑)、ところどころ観客から笑いが起きます。

 

中盤からは舞手が客席に降りてきて、観客と握手をしたり写真を撮ったりします。

時々抱き着いたりもしてくるので、苦手な方は後方の席に座ることをお勧めします。

 

しかし、キャラ的には伊弉諾・伊邪那美というより、猿田彦と天鈿女のカップルを

彷彿とさせるような舞でした。

伊弉諾・伊邪那美はもともとは夫婦仲のよい神々でしたが、皆さんご承知のように、黄泉の国で変わり果てた伊邪那美を伊弉諾が盗み見てしまったがために壮大な夫婦げんかの末に、永遠に別れてしまっていますから……。

猿田彦は、天孫たちが高千穂に降り立った時に道案内を務めた神、つまり高千穂の先住民です。後に、天孫一族である天鈿女と結ばれ、国津神たちと天津神を結び合わせる役目を追います。

背が高く、鼻が長く、その風貌からよく天狗とも混同される神様です。

 

さいごに

神楽発祥の地・高千穂で見る神楽を堪能しました。

土日は混むようなので予約がお勧めです。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

 

 

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