皆さん今日は、珠下なぎです。
今日も来て下さって、ありがとうございます!
しばらく歴史ネタが続きましたので、今日は久しぶりにチェリまほ? 関係記事です。
7月に入り、チェリまほに出演されていた俳優さんたちが次々とドラマで重要な役で出演されていますね!
チェリまほ・六角祐太役の草川拓弥さんは『みなと商事コインランドリー』で主演、黒沢優一役の町田啓太さんは『テッパチ!』で主演、そしてチェリまほ主演・安達清役の赤楚衛二さんは『石子と羽男』で3番手で出演!
おいおい感想を書いていこうと思いますが、本日は赤楚衛二さん出演の『石子と羽男』が予想以上に素晴らしいドラマだったので、こちらの感想を書こうと思います(ネタバレなし)。
①ドラマのテーマ「法律を利用するのは何のためか」
すごいドラマでした。法律事務所が舞台と聞いて、「またよくある法廷ドタバタコメディーか……」と私は正直あまり期待していませんでした。赤楚さんも3番手だし。どうせ恋愛でも当て馬役か……と。
いやいやなめてかかってすみません。
二転三転するスピーディーで目の離せない展開、コミカルさ、キャラの濃さだけではありません。
一番驚いたのは、「法律家が果たす役割とは何か」を明確にし、「法律家を気軽に頼っていい」というメッセージを明確に出していることです。
ドラマ中のセリフでもありましたが、「日本人は、弁護士に相談するのは最後の手段と考える」傾向が強いです。
「訴えるぞ」というのが脅し文句としても使われるように、また個人を狙ったスラップ訴訟などが頻繁に起こるように、弁護士を介して交渉したり訴訟を起こしたりすることは、「相手に対する宣戦布告」と捉えられる傾向にあります。
そして日本人は、「ことを荒立てないこと」を好み、「空気」を大切にします。
こういう国民性の中では、法律家を頼るということは、なかなかにハードルの高いことです。
けれど、さだまさしさん演じる潮弁護士は、こう言います。
「アメリカは訴訟社会っていうけれど、個人同士が直接争わないようにして、人間関係を円滑にする手段なんだよな」
この言葉にははっとさせられます。
また、「憲法第14条で人は全て法の下に平等であると規定されている」ことを改めて強調するセリフもありました。
②あぶりだされる日本の病巣
「法律家に相談せず、個人間で解決する」ことは、一見穏やかに事が収まるように思えます。
けれど、特に上下関係を重視しがちな日本社会では、個人間で解決しようとすると、立場の強い方の言い分が不当であってもそれが通ってしまいがち。
そういうことが起こらないためにも、「もっと気軽に法律家を頼っていいんだ」「不当な扱いをされたら声を上げていいんだ」という強いメッセージがドラマからは読み取れます。
これは本当にすごいドラマ。
法律家に頼ることをよしとせず、パワハラやセクハラ、差別問題など、様々な人権問題で遅れている日本社会の病巣をしっかりと指摘し、その上で解決策を提示している。
ネタバレになるので詳しくは言いませんが、ラストシーンの「あなたも声を上げていいんですよ」には、どんな人であっても見捨てない、声を上げる権利があるんだと救い上げてくれる、優しいメッセージも感じました。
第1話終了と同時に世界トレンド1位となったのも頷けます。
③本質をついていた赤楚さんのコメント
そしてもう一つ。
赤楚衛二さんが、撮影中、「法律というものがもっと身近になればもっと生きやすくなるんじゃないか」というコメントを出しておられたのを思い出しました。
ドラマを見て改めて振り返ると、ドラマの本質をズバリついたコメントでしたね。一見天然でふわふわして見えますが、やっぱりこの方は頭がいいな、と思いました。
第1話、番宣だけ見た方へ。
「カフェで充電してたら訴えられた?」はほんの入り口にすぎません。次から次へともっと重要なテーマ・驚くような展開が待っています。
未視聴の方には全力でお勧めします。
最後まで読んで下さって、ありがとうございました!