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『遠の朝廷にオニが舞う』について

『遠の朝廷にオニが舞う』は令和発祥の地・古代太宰府を舞台にした万葉ロマンファンタジーで、第60回講談社児童文学新人賞並びに第26回児童文学ファンタジー大賞の最終候補となった作品です。

律令国家成立以前の中央集権化がまだ完成されていない地方の豪族の娘・瑠璃子姫とその従者である鈴丸の関係を軸に物語は展開していきます。

昨今話題となっている「鬼」という概念が成立する以前の「オニ」がまだ多義的だった時代を舞台に、「オニ」とは一体何なのかというテーマの謎が、物語が進むにつれて次第に明らかにされてゆき、やがて鈴丸や瑠璃子の運命を大きく変える事態へと導いていきます。

児童文学という体裁をとりつつも、律令国家成立期の日本と周辺国との関係、容赦なく人々を襲う疫病の拡がり、歴史の中に埋もれた闇などの描写は現代にもそのまま

 

困難な今の時代を生きる全ての日本人にもきっと

 

 

 

 

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