皆さん今日は、珠下(たまもと)なぎです。
今日も来て下さって、ありがとうございます!
先月の首相の「同性婚で社会が変化」発言、首相秘書官の同性愛者への差別発言は、同性婚をめぐって大きな論議を巻き起こしました。
議論されることは大いにいいことなのですが、中には明らかに間違った論拠で「同性婚を認めるべきでない」と主張する人も少なくなく、これは一度論点を整理した方がいいと思い、「きちんと記事にしよう」と思いました。
ところが、論点を整理していたら、ほとんど過去の記事で書いたものばかりだったのです。ですから、今回は簡単に、論点ごとに過去記事を紹介させて頂くことにしました。
詳しく知りたい方はリンクで元記事をご覧下さい。
①現在の結婚制度は生殖を前提にしているか
「自然生殖をできない同性カップルには結婚を認めるべきではない」
よく見られる主張です。特に今回、Twitter上では、法学部教授を名乗る人物が「結婚は生殖が前提」「異性カップルであっても生殖不可能であれば法的に婚姻を認めるべきではない」と発言して物議をかもしました。
しかしこれは一部の主張であり、札幌地裁はこの見解を否定しています。
詳しくはこちらをご覧下さい↓
皆さん今日は、珠下なぎです。 先日の記事には沢山の反響を頂きありがとうございました! さて、同性婚を認める立場からすると、今回の判決はとても納得できるものではないのですが、同性婚容認派と ...
同性婚容認派と否定派の議論はなぜ噛み合わないのか①
②結婚は国に貢献するためのものであるか、個人の人権か
札幌地裁は、「人権」という観点から、同性婚を認めない国の主張は「違憲」という踏み込んだ判決を下しました。しかし、同性婚に反対する人たちの中には、「同性婚を認めても国や他人にメリットはないから認めるべきではない」という論理を展開する人が多くいます。
日本は人権というものが何なのか、国民に対して十分に教えていません。
だからいまだに、人権とは「個人のわがまま」や「国に貢献したごほうびとして与えられるもの」のように考えている人が少なくありません。ですから、子供を産めないなら結婚の権利など保証しなく良い、という論理になってしまうのです。
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皆さん今日は、珠下なぎです。 今日も来て下さって、ありがとうございます! 今日は前回の記事の続きです。 前回の記事はこちら↓ 同性婚容認派と否定派の議論がなぜ噛み合わないのか、それを「人権」の観点から ...
同性婚容認派と否定派の議論はなぜ噛み合わないのか②
③差別を温存したい心理
差別をすることで自分が多数派であることを確認し安心する、という心理は誰にでもあるかもしれませんが、特に日本人はその傾向が強いという研究もあります。
そういう意味では、日本で同性婚を認めることは、諸外国よりもハードルが高いことなのかもしれません。
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皆さん今日は、珠下なぎです。今日も来て下さって、ありがとうございます! 2022年6月の同性婚訴訟についての判決の考察から始まり、「同性婚」について考えるこのシリーズ、沢山のアクセスと反響を頂いており ...
同性婚容認派と否定派の議論はなぜ嚙み合わないのか③
④今回の騒動で思ったこと~個人的に考えた解決策
近代国家の根幹をなす「人権」という観点から見れば、同性婚を否定する理由はありません。
それは、先進国の多くが同性婚を認めていることからも明らかです。
けれどそれを主張したところで、差別を温存したい人が一部に根強くおり、しかも政権与党を支えている以上、法的に「同性婚」を認めさせることは難しいかもしれません。
希望もあります。すでに共同通信の世論調査(2023年2月13日)では同性婚を「認める方がよい」と答えた人は64%に達しており、同性婚訴訟で判決が出た札幌地裁・大阪地裁・東京地裁のいずれも、同性カップルの権利を拡大すべきとしたところは一致しています。
世論調査で「同性婚」賛成64%…益若つばさ、本田圭佑、加藤浩次、鈴木亮平、柏木由紀ら有名人も続々賛意を示す(SmartFLASH) - Yahoo!ニュース
本来なら同性婚が認められることが一番なのですが、それは現状ではむずかしい。それなら、今は法的拘束力がなく地方自治体に限定されている「パートナーシップ制度」を全国規模にし、相続権など婚姻と同様の権利を保障するようにするのが、一番角が立たないやり方なのかもしれません。
あくまで「名前だけは婚姻とは別」としておき、「実態は婚姻と変わらない制度」を推進、やがてそれが受け入れられるようになれば、同性婚も認められる土壌になっていくかもしれません。
あくまで個人的意見ですが。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。