皆さんこんにちは、珠下なぎです。
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さて、先日から九州にゆかりの深い皇后・神功皇后についてご紹介してきました。
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珠下なぎの歴史メモ㉟神功皇后とまつろわぬ民
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珠下なぎの歴史メモ㊱巫女王としての古代の女帝たち
今日は神功皇后と太宰府に共通する、ちょっと美味しい食べ物についてお話したいと思います。
太宰府天満宮を訪れたことがある方なら、梅が枝餅を召し上がったことはあるでしょう。
たっぷりの粒あんを薄いお餅でくるみ、梅の刻印の入った鉄板で焼き上げたお餅。
太宰府天満宮の参道でも沢山売っていますよね。
柔らかめのものから表面をパリパリに焼き上げたものまで、店によっても特徴があります。今人気のあるタイプは柔らかめのもののようですが、私はパリパリタイプが好きです(笑)。
この梅が枝餅は、菅原道真公が大宰府に左遷された時、困窮する道真公に餅屋の老婆が餅を差し入れたという故事にちなむもの。梅の枝は、老婆が梅の枝に刺して餅を差し入れたという説や、道真公の死後に梅の枝を墓前に供えたという説などがあります。
ところが、これとそっくりなお餅が、糟屋郡宇美町の宇美八幡宮でも売られているのです!
こちらの御祭神は神功皇后。
仲哀天皇の死後、神功皇后は身重の体を抱えて海を渡り、朝鮮半島の国々と戦います。
いわゆる三韓征伐ですね。
臨月が近かったので、お腹に石をくくりつけて出産を遅らせ(医学的には?ですが)、凱旋した後筑紫に戻り、男の子を産みます。これが後の応神天皇です。
神功皇后が出産したという場所に立てられたのが宇美八幡宮。
今でも安産祈願の神社として、とても人気があります。
この宇美八幡宮の境内で売られているのが子安餅。
出産の近い神功皇后に里人が餅を差し入れたところ、無事男の子が生まれたので、神功皇后はこれを喜んで里人に餅を配りました。この餅が後に子安餅と呼ばれるようになったそうです。
このお話は、「子安餅の由来」として宇美八幡宮のお店で紹介されています。
こちらは地元の方のブログ。写真もありますので興味のある方は是非ご覧下さい!
福岡なるほどフシギ発見~おまけ16~ うみぇがえ餅のルーツがここに? - 雑感録 (goo.ne.jp)
調べてみると、梅が枝餅と子安餅、製法は全く一緒だとか。
けれど時代的に見ると子安餅の方がはるかに古い。
昔、宇美八幡宮に行った時、この子安餅を食べて、「梅が枝餅のパクリか?」と思ったら、こちらの方がはるかに古くてびっくりした思い出があります。
どちらもおいしいですよね。
ちなみに、太宰府天満宮近隣では菅原道真の誕生日である845年6月25日と命日である903年3月25日にちなみ、毎月25日を「天神さまの日」とし、月に一度ヨモギ入りで緑がかった色の梅ヶ枝餅が販売されています。また、2015年11月17日からは、毎月17日古代米入りで紫がかった色の梅ヶ枝餅が販売されています。こちらは、当初は九州国立博物館開館10周年を記念して試験的に販売を行い、その後好評により定例販売が行われるようになったそうです。
こちらもいつか味わってみたいですね。
最後まで読んで下さって、ありがとうございました!